看護師による育児相談
当院では、看護師による育児相談、発達相談、夜尿症相談、便秘相談、アレルギー相談、食育相談、起立性調節障害相談などを行っています。もちろん、予防接種もスケジュールの立て方から、副作用相談なども行っています。院内に専用の相談用紙もあり、各種パンフレットも取り揃えていますので、ご相談ください。
以下に、実際の相談指導内容の一例をあげます。
相談指導内容の一例
乳幼児の水分補給に関して
水分の目安は体重1キロに対して100mlです。熱や下痢、嘔吐があるときはそれ以上の水分摂取が必要となります。嘔吐や下痢がひどいときはお茶だけでは塩分の補給ができないため、脱水は防げず、子供用の経口補水液の摂取が必要です。元気がない、涙が出ない、口唇・口腔が乾いている、皮膚がカサカサ、おしっこが出ないは、重症の脱水の所見です。
抗菌薬の内服について
抗菌薬のジスロマックは苦味が強いお薬です。お茶で内服すると、吐き出しや、次回から飲んでくれなくなる可能性があります。乳脂肪分の多いバニラアイスと一緒に内服すると苦味を感じにくく、内服しやすいので試してみて下さい。チョコレート味のゼリーなども有効です。
乳幼児の嘔吐時の水分補給指導
嘔吐をしているときは嘔吐後30分経過した時点で水分20ml程を摂取。その後15分~30分嘔吐が無ければ、50ml程さらに飲ませてください。嘔吐をしているときは嘔吐直後の飲水は嘔吐を誘発させるので、時間を置いてから、少量ずつこまめに与えて下さい。その際の水分はベビー用経口補水液かOS-1を飲ませて下さい。ただしOS-1の一日目安量は体重1kg辺り30ml~50mlです。好む方を飲ませて下さい。母乳は摂取量がわからなくなり、一気に飲んでしまうため、嘔吐がある間は搾乳し、少量ずつ頻回に飲ませて下さい。
熱性痙攣
熱性痙攣のほとんどは数分で治まります。
左右非対称(片方の手や足だけ動く等)の痙攣の場合、一度治まってからすぐに痙攣を起こした場合、10分以上痙攣が持続している場合は救急車を呼んで下さい。
- はじめての痙攣発作、2回目以降でも発作持続時間が5分以上10分未満で意識が戻っていれば、救急外来を速やかに受診してください。
- 2回目以降で5分以内に痙攣が治まった場合でもかかりつけ医や、救急外来、夜間電話センターに連絡し相談してください。
- 自宅にダイアップがある場合は痙攣時に使用し、8時間後にもう一回使用してください。2回/日が使用の上限です。3回目を使用する場合は医師に相談しましょう。使用する際は初回投与から24時間あける必要があります。
- 熱が38.5℃以上で医師の指示により予防投与をした場合、解熱していれば、追加の投与は不要です。予防投与をしたにもかかわらず、痙攣を起こした場合は初回投与から8時間以内でもダイアップを使用し、救急車を呼んで下さい。
けいれんが起こったら
- あわてない
- 揺さぶったり、抱き上げたりしない
- 痙攣している時間を測る
- 口の中に物を入れない
- 衣服を緩める
解熱剤の使用は基本的には禁止です。身体を冷やして、熱を下げるようにしてください。
痙攣を起こした場合、最終発作から2-3ヶ月期間をおけば、予防接種は可能と言われていますが、インフルエンザなどの流行状況によってはそれより前でも主治医判断で接種可能となる場合がありますので、相談してください。