認知症・ものわすれ

認知症とは…

いろいろな原因で脳の組織がこわれたり、働きが悪くなったことによって、「物事を記憶したり、判断する能力」や「時間や場所、人などを認知する能力」などが低下し、日常生活や対人関係に支障をきたしている状態です。
⇒単なる老化による「ものわすれ」とは違います!

以下のような症状はありますか?

  • 同じことを何回も言ったり聞いたりする。会話がうまくできない。
  • 物やお金を誰かに盗まれたと言う、または思う。
  • だらしなくなった。身の回りのことがうまくできない。使い慣れたものが使えなくなった。
  • 歩きまわるなどの目的のわからない行動が多くなった。
  • いつも降りる駅なのに乗り過ごした。道に迷うことが多くなった。
  • 夜中に急に起き出して騒いだ。夜に起きて動き回る。
  • 置き忘れやしまい忘れが目立つ。
  • 物の名前が出てこなくなった。
  • 計算の間違いが多くなった。お金の使い方がおかしい。
  • ささいなことで怒りっぽくなった。落ち着きがない。
  • ささいなことを心配したり、恐れたりする。
  • たまに、呼びかけに反応しないことがある。
  • 気持ちがしずむ、あるいは周囲に関心を示さない。

当院では、以上のような症状がある高齢者の方には、以下の「ものわすれ相談チェック表」をダウンロードしていただき記入をお勧めしています。さらに、3個以上思いあたることがある、または気になることがある方は、早めの受診をお勧めしています。

ものわすれ相談チェック表

認知症における早期発見・早期対応の意義…

  • 認知症ではないのに、認知症と同じような症状をあらわす病気があり、これらの病気は早期診断・早期治療によって改善が見込めることもあります。
  • 認知症でも、より早期からの薬物治療や適切なリハビリテーションなどで進行を遅らせる可能性があります。
  • 認知症を早期に発見できれば、ご本人が病気について理解することができて、より積極的に治療や症状対策にのぞめる可能性があります。
  • 認知症を早期に発見できれば、ご家族も適切な介護方法や支援サービスに関する情報が入手可能となり、病状の進行に合わせたケアが受けられ、認知症の進行抑制だけでなくご家族の負担も減らせる可能性があります。

当院は名古屋市医師会のなごや認知症安全安心プロジェクトに参加しております。ものわすれや認知症についてご心配な方は、一度ご相談ください。

参考

  • 名古屋市医師会 かかりつけ医認知症対応力向上研修テキスト
  • 名古屋市 認知症のしおり